2019.03.18

Javaプログラミング

市松模様(テキスト版)

市松模様(テキスト版)

テキストで和柄の1つである市松模様を表現する方法を紹介します。

ここで紹介するプログラムで出力するテキストの表示は、黒色は'●'、白色は'○'で表現します。

	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

Javaソースコード

以下は、テキストで市松模様を表現するJavaソースコードで、横の文字数(列数)と、縦の文字数(行数)を指定して模様を表示します。

TextPattern_Ichimatsu1.java

001
002
003
004
005
006
007
008
009
010
011
012
013
014
015
016
017
018
019
020
021
022
023
024
025
026
027
028
029
030
031
032
033
034
035
036
037
038
public class TextPattern_Ichimatsu1 {
	public static void main( String[] args ) {
		// 変数宣言
		int w, h;	// サイズ

		// 入力した引数が2以上かを調べる
		if ( 2 > args.length ) {
			// 入力した引数が2未満の場合、使用方法を表示する
			System.out.println( 
				"TextPattern_Ichimatsu1 [幅] [高]" );
			return;
		}

		try {
			// 引数を変換し、画像の幅と高さをwとhに代入
			w =  Integer.valueOf( args[ 0 ] );
			h =  Integer.valueOf( args[ 1 ] );
		}
		catch( NumberFormatException ne )
		{
			System.out.println( "引数が不正です" );
			return;
		}

		// 市松模様テキストの作成
		for ( int y = 0; y < h; ++ y ) {
			for ( int x = 0; x < w; ++ x ) {
				// 黒か白かを判定
				if ( 0 == ( ( x + y ) % 2 ) )
					System.out.print( "●" );
				else
					System.out.print( "○" );
			}
			// 改行
			System.out.println();
		}
	}
}

実行結果

コンパイル ソースコードが「ANSI」の場合

C:\talavax\javasample>javac -encoding sjis TextPattern_Ichimatsu1.java

コンパイル ソースコードが「UTF-8」の場合

C:\talavax\javasample>javac TextPattern_Ichimatsu1.java

実行例

C:\talavax\javasample>java TextPattern_Ichimatsu1 20 10

出力結果

	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

パラメーターで指定した"20 10"のとおり、横20縦10の市松模様コンソール出力されています。

Javaソースコードの解説

ここからは、このJavaソースコードを上から順番に解説していきます。

001
public class TextPattern_Ichimatsu1 {

クラス名を、TextPattern_Ichimatsu1としています。

002
	public static void main( String[] args ) {

このmainメソッドからプログラムを実行します。

003
004
		// 変数宣言
		int w, h;	// サイズ

このプログラムで使う変数を宣言しています。

006
007
008
009
010
011
012
		// 入力した引数が2以上かを調べる
		if ( 2 > args.length ) {
			// 入力した引数が2未満の場合、使用方法を表示する
			System.out.println( 
				"TextPattern_Ichimatsu1 [幅] [高]" );
			return;
		}

2つ以上の引数が与えられたかをチェックし、2つ未満の場合に、使い方のメッセージを表示し、returnによってmainメソッドを抜けています。

014
015
016
017
018
019
020
021
022
023
		try {
			// 引数を変換し、画像の幅と高さをwとhに代入
			w =  Integer.valueOf( args[ 0 ] );
			h =  Integer.valueOf( args[ 1 ] );
		}
		catch( NumberFormatException ne )
		{
			System.out.println( "引数が不正です" );
			return;
		}

与えられた引数をそれぞれ、作成する幅(横方向のの文字数)/高さ(縦方向のの文字数)を格納する変数に代入しています。引数String型なので、Integerクラスを使ってint型に変換しています。

025
026
027
028
029
030
031
032
033
034
035
036
		// 市松模様テキストの作成
		for ( int y = 0; y < h; ++ y ) {
			for ( int x = 0; x < w; ++ x ) {
				// 黒か白かを判定
				if ( 0 == ( ( x + y ) % 2 ) )
					System.out.print( "●" );
				else
					System.out.print( "○" );
			}
			// 改行
			System.out.println();
		}

テキストの座標(x,y)を参照する2重ループをつくり、(x,y)から黒色か白色かを判定します。判定で確定した色に対応した文字を改行しないで表示します(System.out.printを使用)。そして、変数xのfor文を抜けた後にSystem.out.println()改行しています。

次に、黒色か白色かを判定する方法について説明します。

1行の中で、黒と白は交互に表れるので変数xを2で割った余りが0の時に黒('●')、1の時に白('○')とすれば、以下のように黒と白が交互に表示されます。

	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

ただし、この処理だけでは変数yの値に関係なく、同じ模様を表示するので縦縞模様になってしまいます。

	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

奇数行(y=0,2,4,6,...)は黒から始まり、偶数行(y=1,3,5,7,...)は白から始まるようにするためにはどうすればよいでしょうか?(変数yは0から始まるので、y=0が1行目となり奇数行となります)

(x+y)を2で割った余りが0の時に黒('●')、1の時に白('○')とすれば行の始めの色を黒白交互にすることができます。理由は以下の通りです。

変数xのfor文の中では、変数yは同じ値です。さらに、変数yはfor文で1つずつ値が増えているので交互に偶数奇数の値になります。

よって、判定式(0==(x+y)%2)は、1行ごとに(0==(x+偶数)%2)と(0==(x+奇数)%2)になります。例えば、y=0(1行目)のときの判定式は(0==(x+0)%2)、y=1(2行目)のときの判定式は(0==(x+1)%2)、y=2(3行目)のときの判定式は(0==(x+2)%2)と、y=3(4行目)のときの判定式は(0==(x+3)%2)になります。

さらにx=0のとき判定式は(0==(0+0)%2)、y=1(2行目)のときの判定式は(0==(0+1)%2)、y=2(3行目)のときの判定式は(0==(0+2)%2)と、y=3(4行目)のときの判定式は(0==(0+3)%2)なり、x=0でy=0,2の時はtrue、y=1,3の時はfalseとなる判定式であることがわかります。

この判定式により開始色が交互に変えられるので市松模様を作成することができます。以下が表示される市松模様の例です。

	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
	○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
	●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

以上です。

関連コンテンツ

Javaの学習に役立つソースコードを多数紹介しています。是非、ご覧ください。

2022.09.10

画像フォーマット形式・色・大きさ・傾きなどの変更、特定の図形(文字・記号など)を見つけたり、取り出したりする画像処理について詳しく解説。

2015.11.29

基本的な計算である足し算(加法)/引き算(減法)/掛け算(乗法)/割り算(除法)を行うプログラム作成。

2020.03.23

条件式を判断して処理を分岐する方法を詳しく説明しています。

2023.03.20

Javaのmainメソッドで受け取るパラメータについて解説しています。

2017.09.26

mainメソッドで受け取るパラメータの数の取得の仕方について解説しています。

2019.05.14

変数やクラスに格納されている値をコンソール出力する方法は?

2020.03.23

メソッドを抜けるときに使用するreturn文について説明しています。

2020.03.20

プログラムの最初に実行されるメソッドは?

2022.12.13

プログラミングで使う変数って何?

2020.03.23

Javaのプログラムを書いてみませんか?プログラムの書き方をくわしく説明しています。

2020.03.23

「Javaソースコード」から実行可能な「オブジェクトコード」に変換する方法をくわしく説明しています。

2020.03.23

Javaのプログラムを作ってみませんか?プログラミングに必要なものの用意から実行までを説明しています。

2020.03.23

Swingパッケージを使ってグラフィック表示を行う方法を解説しています。

2020.03.23

繰り返し処理を使ったJavaのソースコードサンプルを紹介しています。

2020.03.23

配列を使うJavaソースコードを多数紹介しています。

2021.05.18

数学に関係するJavaのメソッドやソースコードなどを紹介しています。

2022.10.25

三角形、台形、円などいろいろな図形の面積を計算するプログラムを紹介しています。詳しくは、記事をご覧ください。

2021.05.18

StringクラスとStringBuilderクラスを利用したプログラミングの仕方を紹介しています。

2016.12.16

Javaを使った簡単な応用プログラム(生年月日から年齢を計算プログラムなど)を紹介しています。

2022.07.07

プログラミング、ITに関する用語をまとめています。

2022.10.17

日本で使われてきた伝統文様「和柄」について解説しています。

2022.07.27

市松模様の画像をJavaで作ってきませんか?サンプルソースを使って、作り方を詳しく説明しています。

2019.03.04

プログラミング言語とは?種類や特徴について説明しています。

2022.08.03

Javaプログラムの構成について解説しています。詳しくは、こちらをご覧ください。

2020.03.23

メソッドの定義方法を詳しく解説しています。Javaのサンプルソースコードを使った説明もあります。

2020.03.23

Integerクラスについて、ソースコードを使って詳しく説明しています。

2020.03.23

処理を繰り返すために使用するfor文について解説しています。

2020.03.23

for文などのループ中に、さらにループがある多重ループについて解説しています。

2021.02.09

文字列の途中で改行する方法って?詳しくは、記事を。

2021.02.02

平面上の位置を表す座標系の1つXY座標系について詳しく解説。

2020.03.23

割り算で割り切れずに残った端数を剰余(余り)といいます。この剰余の計算をJavaのソースコードを使って解説しています。

2020.03.23

偶数・奇数を判定する方法を詳しく説明しています。興味のある方は、ご覧ください。

2015.11.17

「ゆるゆるプログラム」のコンテンツを紹介しています。興味のある方はこの記事をご覧ください。

2020.03.23

広告