2023.05.23

ミニゲーム

「じゃんけん」の作成 その2

ここで作成する「じゃんけん」は、グー/チョキ/パーと終了の4種類をキーボードで選択し、終了が選択されるまで「じゃんけん」を続けるものです。

1回の「じゃんけん」で終了するプログラムの作り方は、以下の記事を参考にしてください。

簡単な「じゃんけん」ゲームの作り方をソースコードを使って詳しく説明しています。

2023.05.22

プログラムの作成手順

①グー、チョキ、パーを0~2の整数で定義します。

②終了を3で定義します。

③相手の手を乱数で決めます。乱数は0~2の整数

④キーボードで自分の手、または終了を入力します。0~3の整数を入力。

⑤終了が選択された場合、プログラムを終了します。グー、チョキ、パーが選択された場合⑥に進みます。

⑥勝敗を判定します。

⑦結果を出力します。

⑧③に戻ります。

Javaのソースコード

作成手順に従って作った「じゃんけん」ソースコードです。

Janken2.java

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import java.util.Scanner;

public class Janken2 {
	private static final int GUU   = 0;	// グー
	private static final int CHOKI = 1;	// チョキ
	private static final int PAA   = 2;	// パー
	private static final int QUIT  = 3;	// 終了

	// 勝敗の判定
 	// 自分が勝った場合、 1を戻す
 	// 自分が負けた場合、-1を戻す
 	// あいこの場合、     0を戻す
	private static int judge( int jibun, int aite )
	{
		// あいこの判定
		if ( jibun == aite ) return 0;

		// 勝ちの判定
		if ( ( GUU == jibun ) && ( CHOKI == aite ) ) return 1;		
		if ( ( CHOKI == jibun ) && ( PAA == aite ) ) return 1;		
		if ( ( PAA == jibun ) && ( GUU == aite ) ) return 1;		

		// 自分の負け
		return -1;	
	}

	// 数値をじゃんけんの手の文字に変換
	private static String getTeString( int te )
	{
		if ( 0 == te ) return "グー";
		if ( 1 == te ) return "チョキ";
		if ( 2 == te ) return "パー";
		return ";"
	} 


	// メイン
	public static void main( String[] args )
	{
		// 無限ループを作成
		for ( ; ; ) {
			// 相手の手を決める
			// 0~2の乱数をaiteに代入
			int aite =   (int)( Math.random() * 3.0 );

			// メッセージを表示
			System.out.print( "じゃんけんポン   0:グー 1:チョキ 2:パー 3:終了 → " );

			// Scannerを作成
			Scanner scan = new Scanner( System.in );

			// 自分の手または終了をキーボード入力する
			int jibun = scan.nextInt();
			if ( ( 0 > jibun ) || ( 3 < jibun ) ) {
				System.out.println( "0~3の数字を入力してください。" );
				return;
			}

			// 終了を選択した場合、無限ループを抜ける
			if ( QUIT == jibun ) break;

			// 相手の手を出力
			System.out.println( "相手の手は、" + getTeString( aite ) );

			// 自分の手を出力
			System.out.println( "自分の手は、" + getTeString( jibun ) );

			// 勝敗の判定
			int result = judge( jibun, aite );
			switch ( result ) {
				case 0:
					System.out.println( "あいこです。" );
					break;
				case 1:
					System.out.println( "あなたの勝ちです。" );
					break;
				case -1:
					System.out.println( "あなたの負けです。" );
					break;
			}

			// 改行
			System.out.println();
		}
	}
}

実行結果

コンパイル ソースコードが「ANSI」の場合

C:\talavax\javasample>javac -encoding sjis Janken2.java

コンパイル ソースコードが「UTF-8」の場合

C:\talavax\javasample>javac Janken2.java

実行

C:\talavax\javasample>java Janken2

実行結果

じゃんけんポン   0:グー 1:チョキ 2:パー 3:終了 → 0
相手の手は、チョキ
自分の手は、グー
あなたの勝ちです。

じゃんけんポン   0:グー 1:チョキ 2:パー 3:終了 → 1
相手の手は、チョキ
自分の手は、チョキ
あいこです。

じゃんけんポン   0:グー 1:チョキ 2:パー 3:終了 → 2
相手の手は、グー
自分の手は、パー
あなたの勝ちです。

じゃんけんポン   0:グー 1:チョキ 2:パー 3:終了 → 3

キーボードで3が選択されるとプログラムを終了します。

Javaソースコードの解説

ここから、ソースコードを詳しく解説していきます。

001
import java.util.Scanner;

Javaクラスライブラリの中から「java.util.Scanner」というパッケージにあるクラスを使うために記述しています。

003
public class Janken2 {

クラス名を、Janken2としています。

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007
	private static final int GUU   = 0;	// グー
	private static final int CHOKI = 1;	// チョキ
	private static final int PAA   = 2;	// パー
	private static final int QUIT  = 3;	// 終了

グー、チョキ、パー、終了を表す定数を定義しています。final修飾子を使うことで、後で変更できない変数にしています。

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	// 勝敗の判定
 	// 自分が勝った場合、 1を戻す
 	// 自分が負けた場合、-1を戻す
 	// あいこの場合、     0を戻す
	private static int judge( int jibun, int aite )
	{

勝ち負けの判定を行うメソッドjudgeを作成しています。

このメソッドは、自分の手jibunが相手の手aiteに勝っているか、負けているか、または、あいこ(引き分け)なのかを判定しています。

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		// あいこの判定
		if ( jibun == aite ) return 0;

自分の手jibunと相手の手aiteが同じ場合、return文で0を戻しています。この0は、あいこ(引き分け)を表しています。

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		// 勝ちの判定
		if ( ( GUU == jibun ) && ( CHOKI == aite ) ) return 1;		
		if ( ( CHOKI == jibun ) && ( PAA == aite ) ) return 1;		
		if ( ( PAA == jibun ) && ( GUU == aite ) ) return 1;		

自分の手jibunが勝つ場合の条件を記述してます。

19行目のif文で、自分の手jibunがグーで相手の手aiteがチョキの場合、return文で1を戻しています。

20行目のif文で、自分の手jibunがチョキで相手の手aiteがパーの場合、return文で1を戻しています。

21行目のif文で、自分の手jibunがパーで相手の手aiteがグーの場合、return文で1を戻しています。

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		// 自分の負け
		return -1;	

ここに到達した場合、return文で-1を戻しています。-1を自分の負けを表しています。

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	// 数値をじゃんけんの手の文字に変換
	private static String getTeString( int te )
	{
		if ( 0 == te ) return "グー";
		if ( 1 == te ) return "チョキ";
		if ( 2 == te ) return "パー";
		return ";"
	} 

数で表しているじゃんけんの手を文字列に変換するメソッドgetTeStringです。

じゃんけんの手を表すint型変数teを引数とし、その引数に対応する文字列を戻しています。

0はグー、1はチョキ、2はパーです。それ以外の数の場合、空文字を戻しています。

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038
	// メイン
	public static void main( String[] args )

このmainメソッドからプログラムを実行します。

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		// 無限ループを作成
		for ( ; ; ) {

「じゃんけん」を連続で行うための無限ループを作成しています。ここでは、for文を使っています。

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			// 相手の手を決める
			// 0~2の乱数をaiteに代入
			int aite =   (int)( Math.random() * 3.0 );

0~2の整数乱数を発生し、int型変数aiteに代入しています。

Math.randomメソッドは0.0以上で1.0未満の乱数を発生するので3.0を掛けることで、0.0以上で3.0未満の乱数を発生することができます。

これをint型型キャストすると0~2の整数乱数になります。

Math.randomメソッド

public static double Math.random()
・乱数を返します。

  パラメータ なし

  戻り値     0.0以上、1.0未満の乱数
046
047
			// メッセージを表示
			System.out.print( "じゃんけんポン   0:グー 1:チョキ 2:パー 3:終了 → " );

print文で、自分の手と終了をキーボードから入力する値を表示しています。print文を使っているので改行されずに、キーボード入力した値は、このメッセージの右側に表示されます。println文を使うとキーボード入力した値は下に表示されます。

049
050
			// Scannerを作成
			Scanner scan = new Scanner( System.in );

標準入力System.inを使って、Scannerクラスのscanを初期化しています。

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			// 自分の手または終了をキーボード入力する
			int jibun = scan.nextInt();

nextIntメソッドで、キーボードから入力された1行を読み取り、その値をint型変数jibunに代入しています。

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			if ( ( 0 > jibun ) || ( 3 < jibun ) ) {
				System.out.println( "0~3の数字を入力してください。" );
				return;
			}

変数jibunの値が、0未満で3より大きい場合に、エラーメッセージを出力しています。その次にreturn文を使ってmainメソッドを終了しています。

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			// 終了を選択した場合、無限ループを抜ける
			if ( QUIT == jibun ) break;

変数jibunの値が終了(3)の場合、break文無限ループを抜けています。

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			// 相手の手を出力
			System.out.println( "相手の手は、" + getTeString( aite ) );

println文とgetTeStringメソッドを使って、相手の手を表示しています。

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			// 自分の手を出力
			System.out.println( "自分の手は、" + getTeString( jibun ) );

println文とgetTeStringメソッドを使って、自分の手を表示しています。

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			// 勝敗の判定
			int result = judge( jibun, aite );

自分の手jibunと相手の手aiteをjudgeメソッドに渡して、戻り値である勝敗の結果をint型変数resultに代入しています。

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			switch ( result ) {
				case 0:
					System.out.println( "あいこです。" );
					break;
				case 1:
					System.out.println( "あなたの勝ちです。" );
					break;
				case -1:
					System.out.println( "あなたの負けです。" );
					break;
			}

勝ち負けの結果を表示しています。

switch文を使って、それぞれの結果をコンソール出力しています。

以上です。

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