値の探索(整数)

はじめに

ここでは、リニアサーチ線形探索法)を使って配列の値を探索する方法を説明します。

この方法は単純で、配列の最初の値から順番に、検索する値と同じ値を探していきます。同じ値が見つかったら処理を終了します。

以下の図は、要素数が7個の任意の整数が格納されている配列です。右方向の矢印は値を探す順番を表しています。

整数値のリニアサーチ

例えば、67を見つける場合、配列添え字0から6まで順番に値が67を探していきます。

整数値のリニアサーチの動作

この例では、配列の5番目の値(添え字4)が67です。

この方法は単純な方法なので、プログラミングは簡単です。

ただし、配列に格納されている値を順番に探索していくため、要素数が多いと検索するのに時間がかかるというデメリットがあります。要素数が少ない配列の場合は、この方法は実用的です。

Javaソースコード

以下は、リニアサーチ線形探索法)のJavaソースコード例です。

LinearSearchInt.java

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public class LinearSearchInt {
	// 指定した値を配列から検索
	//   検索対象の値を格納した配列ary
	//   検索する値をseekval
	static int linearsearch( int[] ary, int seekval )
	{
		// forで順番に値を比較する
		for ( int i = 0; i < ary.length; i++ )
		{
			// 一致する値が見つかった場合、その添え字を戻す
			if ( ary[ i ] == seekval )
				return i;
		}

		// seekvalと一致する値が無い場合、-1を戻す
		return -1;
	}


	// メイン
	public static void main( String[] args ) {
		// 配列に任意の値を格納
		int[] ary = { 84, 17, 33, 2, 67, 55, 49 };

		// 値の検索
		int ans, seekval;

		// 67を検索
		seekval = 67;
		ans = linearsearch( ary, seekval );
		if ( 0 > ans )
			System.out.println( seekval + "は配列に存在しません!" );
		else
			System.out.println( seekval + "はary[" + ans + "]にあります" );

		// 5を検索
		seekval = 5;
		ans = linearsearch( ary, seekval );
		if ( 0 > ans )
			System.out.println( seekval + "は配列に存在しません!" );
		else
			System.out.println( seekval + "はary[" + ans + "]にあります" );
	}
}

コンパイル ソースコードが「ANSI」の場合

C:\talavax\javasample>javac -encoding sjis LinearSearchInt.java

コンパイル ソースコードが「UTF-8」の場合

C:\talavax\javasample>javac LinearSearchInt.java

実行

C:\talavax\javasample>java LinearSearchInt

出力結果

67は配列のary[4]にあります
5は配列に存在しません!

検索する値が見つかった場合、配列添え字配列の位置)を出力しています。

Javaソースコードの解説

それでは、ここからソースコードを解説していきます。

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public class LinearSearchInt {

クラス名を、LinearSearchとしています。

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	// 指定した値を配列から検索
	//   検索対象の値を格納した配列ary
	//   検索する値をseekval
	static int linearsearch( int[] ary, int seekval )
	{

リニアサーチ線形探索法)を行うlinearsearchメソッドです。int型配列aryと検索する値seekvalを渡して配列添え字を戻します。seekvalと同じ値が配列の中に無い場合は-1を戻します。

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		// forで順番に値を比較する
		for ( int i = 0; i < ary.length; i++ )
		{
			// 一致する値が見つかった場合、その添え字を戻す
			if ( ary[ i ] == seekval )
				return i;
		}

for文を使って、配列の値をary[0]からary[ary.length]まで順番にseekvalと同じ値かを判定し、同じ値であれば添え字変数iの値を戻します。同じ値が見つからない場合はforループを抜けて-1を戻します。

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	// メイン
	public static void main( String[] args ) {

このmainメソッドからプログラムを実行します。

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		// 配列に任意の値を格納
		int[] ary = { 84, 17, 33, 2, 67, 55, 49 };

int型配列を作成し、7個の任意の値を代入しています。

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		// 値の検索
		int ans, seekval;

検索した添え字を格納するint型変数ans、検索する値を格納するint型変数seekvalを宣言しています。

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		// 67を検索
		seekval = 67;
		ans = linearsearch( ary, seekval );
		if ( 0 > ans )
			System.out.println( seekval + "は配列に存在しません!" );
		else
			System.out.println( seekval + "はary[" + ans + "]にあります" );

linearsearchメソッドに検索する値seekval=67を渡して、値が67の配列添え字変数ansに代入しています。配列の中に67が無い場合、変数ansが-1になります。

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		// 5を検索
		seekval = 5;
		ans = linearsearch( ary, seekval );
		if ( 0 > ans )
			System.out.println( seekval + "は配列に存在しません!" );
		else
			System.out.println( seekval + "はary[" + ans + "]にあります" );

linearsearchメソッドに検索する値seekval=5を渡して、値が5の配列添え字変数ansに代入しています。配列の中に67が無い場合、変数ansが-1になります。

以上です。

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