2017.08.25

配列を返すメソッド

メソッドの作り方

ここでは、「メソッドの中で配列を生成する方法」と、「すでに生成している配列メソッドに渡してその値を変更する方法」の2つを説明します。

メソッドの中で配列を生成する方法」は、メソッドの中でnewを使って生成し、生成した配列return文で戻します。

以下のソースコードのイメージです。

static double[] func1( int number )
{
	// numberが0以下の場合、nullを返す
	if ( 0 > number ) return null;

	// number個の配列を作成
	double[] v = new double[ number ];

		:

	// 配列を返す
	return v;
}

「すでに生成している配列メソッドに渡して値を変更する方法」はメソッド引数配列を渡して、メソッドの中で値を変更します。以下のソースコードのイメージです。

static boolean func2( double[] v )
{
	// vがnullの場合、falseを返す
	if ( null == v ) return false;

	// 配列に1からの連番を格納
	for ( int i = 0; i < v.length; ++ i )
		v[ i ] =   (double)( i + 1 );

	// trueを返す
	return true;
}

このメソッドfunc2に渡した配列の値は、1からの連番になります。

Javaソースコード

以下が、そのJavaソースコードと実行結果です。

ReturnSample1.java

001
002
003
004
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055
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058
public class ReturnSample1 {
	// 1~numberの値を格納した配列を返す
	// 配列はメソッド内で生成
	static double[] func1( int number )
	{
		// numberが0以下の場合、nullを返す
		if ( 0 > number ) return null;

		// number個の配列を作成
		double[] v = new double[ number ];

		// 配列に1からの連番を格納
		for ( int i = 0; i < v.length; ++ i )
			v[ i ] =  (double)( i + 1 );

		// 配列を返す
		return v;
	}


	// 配列を引数として渡し、1~numberの値を格納する
	static boolean func2( double[] v )
	{
		// vがnullの場合、falseを返す
		if ( null == v ) return false;

		// 配列に1からの連番を格納
		for ( int i = 0; i < v.length; ++ i )
			v[ i ] =  (double)( i + 1 );

		// trueを返す
		return true;
	}


	public static void main( String[] args ) {
		int i;

		// 配列をメソッド内で生成するfunc1を呼び出す
		System.out.println( "■実行結果1" );
		double[] v1 = func1( 10 );
		if ( null != v1 ) {
			for ( i = 0; i < v1.length; ++ i ) {
				System.out.println( v1[ i ] );
			}
		}
		System.out.println();

		// 生成された配列を渡すメソッドfunc2を呼び出す
		System.out.println( "■実行結果2" );
		double[] v2 = new double[ 10 ];
		if ( true == func2( v2 ) ) {
			for ( i = 0; i < v2.length; ++ i ) {
				System.out.println( v2[ i ] );
			}
		}
	}
}

コンパイル ソースコードが「ANSI」の場合

C:\talavax\javasample>javac -encoding sjis ReturnSample1.java

コンパイル ソースコードが「UTF-8」の場合

C:\talavax\javasample>javac ReturnSample1.java

実行

C:\talavax\javasample>java ReturnSample1

実行結果

■実行結果1
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0

■実行結果2
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
10.0

2つの方法で同じ結果が得られていることが分かります。

Javaソースコードの解説

ここからは、このソースコードを上から順番に解説していきます。

001
public class ReturnSample1 {

クラス名を、ReturnSample1としています。

002
003
004
	// 1~numberの値を格納した配列を返す
	// 配列はメソッド内で生成
	static double[] func1( int number )

配列の個数numberを引数として渡し、生成したdouble型配列に1.0からnumberを格納するメソッドです。

006
007
		// numberが0以下の場合、nullを返す
		if ( 0 > number ) return null;

個数numberが0未満のとき、戻り値nullで返し、このメソッドを抜けます。

009
010
		// number個の配列を作成
		double[] v = new double[ number ];

個数numberのdouble型配列を生成します。

012
013
014
		// 配列に1からの連番を格納
		for ( int i = 0; i < v.length; ++ i )
			v[ i ] =  (double)( i + 1 );

double型配列に1.0からの連番を格納しています。このとき、iはint型なのでdouble型型キャストしています。

016
017
		// 配列を返す
		return v;

生成したdouble型配列vを返します。

021
022
	// 配列を引数として渡し、1~numberの値を格納する
	static boolean func2( double[] v )

既に生成済のdouble型配列引数として渡し、その配列の中を1.0からnumberに変更するメソッドです。

024
025
		// vがnullの場合、falseを返す
		if ( null == v ) return false;

配列vがnullのとき、戻り値としてfalseを返し、このメソッドを抜けます。

027
028
029
		// 配列に1からの連番を格納
		for ( int i = 0; i < v.length; ++ i )
			v[ i ] =  (double)( i + 1 );

double型配列に1.0からの連番を格納しています。このとき、iはint型なのでdouble型型キャストしています。

031
032
		// trueを返す
		return true;

trueを返します。

036
	public static void main( String[] args ) {

このmainメソッドからプログラムを実行します。

039
040
041
042
043
044
045
046
047
		// 配列をメソッド内で生成するfunc1を呼び出す
		System.out.println( "■実行結果1" );
		double[] v1 = func1( 10 );
		if ( null != v1 ) {
			for ( i = 0; i < v1.length; ++ i ) {
				System.out.println( v1[ i ] );
			}
		}
		System.out.println();

メソッド内で配列を生成するfunc1に10を引数と渡した結果を表示しています。

050
051
052
053
054
055
056
		System.out.println( "■実行結果2" );
		double[] v2 = new double[ 10 ];
		if ( true == func2( v2 ) ) {
			for ( i = 0; i < v2.length; ++ i ) {
				System.out.println( v2[ i ] );
			}
		}

あらかじめ生成している配列を渡して値を変更するメソッドfunc2を呼び出して、結果を表示しています。

以上です。

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