2020/03/23 公開
・Javaの変数
変数とは、プログラムの中で値を入れておく入れ物のようなものです。その変数を使ってプログラムの中で計算や処理が実現できます。

具体的には、以下の変数があります。
型名 | 分類 | 情報量 | 値の範囲 |
---|---|---|---|
boolean | 論理型 | 1bit | true または false |
char | Unicodeの1文字 | 16bit | \u0000 ~ \uFFFF |
byte | 符号付き整数型 | 8bit | -128(-27) 〜 127(27-1) |
short | 符号付き整数型 | 16bit | -32768(-215) 〜 32767(215-1) |
int | 符号付き整数型 | 32bit | -2147483648(-215) 〜 2147483647(215-1) |
long | 符号付き整数型 | 64bit | -9223372036854775808(-231) 〜 9223372036854775807(231-1) |
float | 単精度浮動小数点数 | 32bit | ±3.40282347E+38 ~ ±1.40239846E-45 |
double | 倍精度浮動小数点数 | 64bit | ±1.79769313486231570E+308 ~ ±4.94065645841246544E-324 |
以下は、int型変数を使ったプログラムの例です。変数に代入した値で足し算を行い、その結果を表示するプログラムです。変数に代入した10と5を足した合計15を出力します。
Variable.java ← クリックしてダウンロードページに移動001: public class Variable { 002: public static void main( String[] args ) { 003: int a, b, c; // int型の変数a,b,cを宣言 004: 005: a = 10; // int型の変数aに10を代入 006: b = 5; // int型の変数bに5を代入 007: c = a + b; // int型の変数cにaとbを足したものを代入 008: System.out.println( c ); // cを表示 009: } 010: }
Variable.javaの出力結果
15
変数は使う前(上の行)に宣言しなければなりません。これはデータの型を明確にするためです。この例では、a、b、cという名前の変数をint型で宣言しています。
003: int a, b, c; // int型の変数a,b,cを宣言
次に変数aとbに値を代入しています。変数aに10、変数bに5を代入しています。
005: a = 10; // int型の変数aに10を代入 006: b = 5; // int型の変数bに5を代入

変数aとbの値を足して変数cに代入しています。
007: c = a + b; // int型の変数cにaとbを足したものを代入

実際にプログラムを作成するときには、計算精度・計算速度・メモリ容量などを考慮して、どの型の変数を使うかを決めなければなりません。
bit数の大きい変数は、格納できる値の範囲が広いので計算精度が良くなりますが、計算時間はbit数の小さいものに比べて遅くなります。消費メモリ量も多くなります。
bit数の小さい変数は、格納できる値の範囲が狭いので、計算をした結果がオーバーフロー(変数に格納できない数値になる)が起こることがあります。
それでは、どういうことに、どの変数型を使えばよいかを具体例で示します。
型名 | 具体的な使い方の例 | 説明 |
---|---|---|
boolean | 変数名:gender 内容:性別 記述例:gender=true;(男) false;(女) |
2つの選択肢のうち、1つを選択するものに使う |
short | 変数名:score 内容:テストの点数 記述例:score=75; |
整数で表すもので、桁数がそれほど必要でないものに使う |
int | 変数名:sales 内容:1年の販売個数 記述例:sales=125663; |
整数で表すもので、桁数が必要なものに使う |
long | 変数名:money 内容:預金残高 記述例:money=540000; |
整数で表すもので、桁数が必要なものに使う |
float | 変数名:hight 内容:身長 記述例:hight=172.3f; |
小数点が必要で、桁数がそれほど必要でないものに使う |
double | 変数名:pai 内容:円周率 記述例:pai=3.14159265; |
小数点が必要で、桁数が必要なものに使う |
■詳細
変数名の付け方 | Javaで扱う変数名 |
変数の最小値・最大値 | 変数の最小値と最大値を取得する方法を解説 |
変数値の交換 | 2つの変数値を交換する方法を解説 |
非数値 NaN | 非数値(数値ではない値)について |
null | nullについて |
データ型 | Javaで扱うデータの型について解説 |
文字コード | 文字コードについて |
Unicode | Unicode(ユニコード) |
16進数の代入 | 16進数の代入方法について |
8進数の代入 | 8進数の代入方法について |
double型のもつ誤差 | double型のもつ誤差について |
byte型をint型へ | byteの値 → 0~255 |
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変数値の交換2つの変数の値を入れ替える方法を紹介しています。 |
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無限大 Infinity計算結果が無限大(Infinity)になるjavaソースコードを紹介しています。 |
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